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伝統の国イギリスへ【イギリスへの道パート4】

馬、ドライヴ、舞台、美味しい食事・・・。
こんな爽快な気分を持ち続けながら、さらに北へと向かいました。
途中、コベントリーという街に。

実はこの街、20世紀初頭から自動車産業の中心都市だったんです。
それも今運転しているジャガーの工場があるところなんです。
ってなことですから、僕はファクトリーを見たくなったわけで、当然行くわけです。
そこにはジャガー・ミュージアムがあり、ジャガーの原型、伝説のスポーツカーがずらり。
ヨダレの出る車種ばかりが置いてあって、僕は目が点になってしまいました。
その後、車のできる工程を見せてもらたのですが、驚いたことに、部品をいまだに手で作っているセクションがあって、そこの職人さん達が結構な年配の方々なのに、皆楽しんで仕事をしているということなんです。
歌なんか歌いながらみたいな。
そこに孫が訪ねてきて会話をしたりしているんです。
規則でしばりつけ、とらわれすぎている日本では考えられない光景を見たわけですが、不思議には思いませんでした。
何故ならそれが自然なことだと思えたからです。
『これぞイギリス!』って。
近代化された生産システムの中に、伝統の良さを残した工程をいまだに取り入れているんです。
木目のパネル版、デスク、ドアー。
こんなところにジャガー本来の味があるんだと思いました。
また乗りたくなってしまいました。

そんな気持ちを噛み締めながら、再びジャガーXのハンドルを握ること30~40分、途中にはナショナルトラストの看板がいくつも目に入ってきました。
『一人の1万ポンドより1万人の1ポンドを』
これを見てやはりナショナルトラスト発祥の地へ行こうということとなったのです。
でもその前に夕食を!(こればっか)
予定していた僕のお勧めのPBレストラン『BOOT INN』リバーサイドにある洒落たPBへ。
あっそうだ、今夜はどこにとまろうかな?

・・・・・続く
2003.01.05

伝統の国イギリスへ【イギリスへの道パート3】

B&B老婦人とお別れの抱擁をして、次の目的地コッツウォルズへ車を走らせました。
そこでは久々の乗馬を楽しんだんです。
イギリスの田舎に行くと乗馬クラブがあちこちにあって、かなりの人達が馬と楽しんでいる光景を目にすることが多いんです。
それも女の子達が。

これはどうやら教育の一環で、イギリス淑女のたしなみのようです。
馬に乗り丘を越え静かな景観を楽しみながら小さな村を訪ね、そこでティータイムをとる。
動物と接しながら自然の中で遊ぶ。
これぞ癒しそのもの、少し滞在したくなってしまいました。
が、ストラットフォードでのランチの魅力に負けたので(弱い)、車に乗り換えて田園の田舎道を走りました。
でもこれも、馬に負けないくらい気分の良いことなんです、僕にとっては!
だってその道の小さなカーブをドライヴすると、なんともいいようが無いくらいいい気持ちになるんです。
ものは試し、機会があれば一度運転してみてください、もちろん国際免許を持ってですが。
そんな爽快な気分とランチへの期待に胸を膨らませながら、小さな川、運河のような川の石橋を渡ってストラットフォードの街へ。

この街はシェークスピアの生まれ故郷、生家があり、ロイヤルシェークスピア劇場などがあるので、かなりの観光客がバスで入ってきます。
街全体に人が多く、都会化しているんです。
こういうところはあまり好きじゃないんで、早々と引き上げることに決めました。
でもその前にランチを!(かなり期待)
なんといっても食い意地の張っている僕ですから(ホントに期待)。
決まりは決まり、朝からの決定事項(ものすごく期待)。
そう、イタリア料理を食べるんです。
前にも何回か来て美味い店だと知ってるので、まさかパスするわけにはいきません。
イタリア料理、まァ、昼ですからパスタとピザと軽いミート程度なんですが。
えっ?
あっ、そう?
これだけ食べれば十分ですかねェ?
そして、食事を楽しんでいる間に、話題がシェークスピアの話になり、ポロリと『一度シェークスピアの舞台に立ってみたいなァ』なんていう思いを口走ったら、じゃァそれを撮ろうということになってしまいました。
ストラットフォードにあるロイヤル・シェークスピア劇場は、同じビルディングに3つの劇場があり、毎日違った演目が劇団員によって演じられています。
もちろん、シェークスピアの戯曲です。
チケットは平均すると25ポンドくらい、日本円にして5,000円ってところです。
老いも若きも皆が古典の舞台を楽しむ劇場なんですね。

スタッフの交渉の結果、メインホールの舞台で撮ることになりました。
中は昔のグローブ座のようになっています。
円形の観客席が3階まであり、キャパシティは700~800席といったところでしょうか。
非常に見やすく聞きやすい劇場でした。
前に観客として観た時には。
今回は座付きの照明さんの協力で舞台センターに照明をスポットで入れてもらい、そこに立って声を出すことができたんですが、いつもと何かが違うんです。
一種の憧れがそう感じさせているようでした。
本当に気持ちが良かったです。
駄洒落をいっていても、やはり僕は役者なんだと確認!!!

・・・・・続く
2002.12.27

伝統の国イギリスへ【イギリスへの道パート2】

ありました、ありました、優しいおばァさんが一人でやっている200年くらい経つ家のB&Bが!
最初に、今日泊まれるか訪ねると、一部屋だけあるというので、まず、部屋を見せてもらいました。

B&Bにもかかわらず、ホテルでも部屋を最初に見せてもらうことは当たり前のことなんですよね。
でも、日本人はおとなしいですから、大抵見もしないでOK出して、後で文句をいったりしている人がいますよね。
見せてもらったらそれがなんと、中世のイギリス映画に出てくるような、キュートで清潔な部屋なんですね。
お値段は60ポンド、ちょっと高いのですが、こんな部屋には当分泊まれそうもないだろうと思い、お願いして泊めてもらうことにしました。

その時すでに夜の9時、オナカが空いて声も出ない状態でした。
とりあえず荷物を部屋に入れ、おばァさんお勧めのPBに夕食を食べに出かけました。
B&Bというのは前もって電話で予約し、ディナーをとれるか聞いた上で頼めば、作ってくれるところもあるんですが、なにせ今日は行き当たりばったりなんで、とりあえずPBへ。

僕はイギリスへ来るとPBが好きで良く行くんですが、この日のPBはレストランに近いような素晴らしいところだったんです。
テーブルが庭の大樹の下にあって、その上にキャンドルが置いてあり、その薄明かりでワインを飲み食事をとる、楽しい会話を交わす。
これこそ中世イギリス、至福の時!
この日はあんまり気分が良いので12時過ぎまで飲んでしまいました。
皆さん、目を閉じてその状況を思い浮かべてください!

そして翌朝、B&B独自のブレックファーストをいただいたんです。
焼きたてのブレッド、自家製ジャム、焼いたベーコン、卵、マッシュルーム、トマト・・・。
そしてティー、フルーツ、ヨーグルト。
信じられないような量の朝食。
美味いこと美味いこと!
昨夜目一杯食べたのに入ることといったら、摩訶不思議。

これだけの量が出るには訳があるんだそうです。
泊まる客が観光に出かけると、決まった時間にランチがとれないことがあるので、軽いビスケットくらいでディナーまで待つようにとの配慮からだそうです。
嬉しいじゃないですか!
あんまりここの食事が美味しかったので、僕はある質問を優しいオーナーにぶつけてみたくなりました。
『僕の国ではこの国の料理は美味しくないというのが定説なんだけど、本当にそうなのでしょうか?』と。
すると間髪いれずに、『それは本当のイギリス料理を口にしたことがない人がいうことよ、もしそんなことをいう人があなたの周りにいるのなら私のところにすぐ連れてらっしゃい、美味しいイギリス料理を食べさせるから!』と、かなりの剣幕でいわれてしまいました。
そうなんです、僕も最近というより前から思っていたのですが、レストランの食べ物は確かにあまり美味いとは思いませんでしたが、家庭料理はそこそこいけるんですよね。
それに、最近のPBなんかでとる料理は、とても美味しく感じているんですが。
伝統を重んじるイギリスの淑女らしい答えに僕は、微笑みを隠せませんでした。
何故って、僕自身もその答えを期待してたからですよ。

これは後でわかったことなのですが、この老婦人、その時ガンと闘っているということでした。
そんな状態で、体調もそれほど良くないのに我々に対してベストのおもてなしをしてくれたことに、心から感謝しています。
ありがとう!
近いうち機会が出来たら、是非もう一度お会いしたいと思ってます。
これぞ強気イギリス婦人、万歳!

・・・・・続く
2002.12.05