オーストラリア1周25,000kmの旅【北部パート2】

着いたところは、ミッチェルフォールズという200mの長さがあり、4段になっている滝でした。
乾季にもかかわらず、水量豊に流れ落ちる美しい滝。

これが雨季であったら、どんな光景が目の前に広がるのかと考えずにはいられませんでした。
車で走っている時には、この先に滝があるとは想像もできない平地に、突然地を割いたように出現するなんて、まさに映画のトリック。
是非見せたいといってくれた言葉に納得、単なる風景とはひと味もふた味も違って、目に焼き付いて離れません。
テリーにまたまた感謝!

こんなこともあったので、今日は少しナイト・ドライヴをしなければなりませんでした。
カランブルロードにある、テリーの友達の経営しているドライスデルステイションに向かいます。
暗い夜道といっても、真っ暗で少しアップダウンのある道を、車のライトだけで進むのは日本ではなかなか経験できないことでした。
それも1時間も2時間も限り無いかのごとく。
そんな状況下でもテリーはスムースに車を走らせてくれるんです。

安堵感からか、上の瞼と下の瞼がいつの間にかくっついてしまって気持ちよくなっていると、急に赤黄色の世界が瞼の向こうに覆い被さってきたんです。
目的地に到着かと思い何気なく目を開けると、何と車は火の中に向かって進んで行くではないですか!
わおー!山火事だ!
寝ているどころではありません。
どうしよう、テリー車を停めよう、これ以上進むのは危険だよ、戻って連絡しよう。
そんなことを伝えたと思います。
でもテリーは平然として車を走らせ、こちらを向いて笑いながら『ブッシュファイヤー、よくあることさ、大丈夫』と。
ああ、これがブッシュファイヤーなのかと、自分を落ち着かせるのに数分はかかってしまいました。
何故なら思っていたイメージとはあまりにもかけ離れていたからです。
丘が、いや、いくつもの丘が、目に見える丘がずーっと火事なんです。
それも、何も対処しないで自然にまかせて火が消えるのを待っているんです。
山手線の内側の数倍もの広さが燃えていると考えてみてください。
驚かない方が不思議です。
でも暫く見ていると恐怖感は薄れ、すばらしい夜景が心を癒してくれるのには自分でも驚きでした。

そんな交錯した感情、昂ぶりの時の中で今夜の宿に到着しました。
こんな場所に人がいるのか?そう思いつつ到着したので、ドライスデルステイションは温かさを感じさせるには十分なものでした。
何か、オアシスの中にあるドライブインモーテルといった雰囲気を漂わせています。
ハラペコの僕らを迎えてくれたのは、オーナーの家族が作ってくれた温かくハートフルなディナーでした。
久しぶりのご馳走に食の進むこと進こと、それに家族と一緒だったので会話も弾み、時の経つのも忘れる程でした。

翌日、目を覚まして部屋の前を見ると、そこに飛行機の滑走路があるのには驚かされました。
この辺りは、すでに陸の孤島なんだそうです。
1週間に1回、生活必需品が空輸されるのだそうです。
勿論、飛行機といっても小型機ですが。
昨日のブッシュファイヤーのことを話してみると、まだ燃えているんじゃないの?と、まるで関心の無い様子。
この辺りでは日常茶飯事だそうです。

4日で1,000km、オーストラリアにしては少ない移動距離で走ってきたわけですが、今までのような直線の道路が少ない為で、それに自然にできた川、フルッドロードを渡らなければならないこともあり、良い移動をしている方かもしれません。
温かい朝食をとり、コーヒーのおかわりを飲み、さぁ出発!
これから南緯16度にあるパヌルル国立公園の中にあるカナナラの町で食料の買出しをして、オーストラリア3大奇跡のひとつ、バングルバングルに向かって車を走らせます。

・・・・・続く
2002.05.30

『ダーウィンの旅』様、補足資料として画像使わせていただきました。ありがとうございました。

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